ソロモン・トリスモジン
第七章 老 哲 学 者
ガス灯が夜の闇の中に光の道を浮かび上がらせる。
深更の闇の中、旧師の元へとパラケルススは石畳に足音を響かせる。
青い空という名の天葢が取り払われる夜は人の心を深淵へと導くのか、
星々の光が降る時刻にそれぞれが想いの中に埋没する。
美月は旅立ちの別れを想い、不破は失われた自分を思いやる。
そして、少年少女が夢を見る傍らで、エーシュは月を見上げ口を開いて
精気を吸い込んでいた。
[ 風の心 ]
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