ツー レゲラツィーオン
第二十一章 再 生 へ
世界は平穏を取り戻した。穿たれた傷を癒し、そして取り戻すために
フェイ達は忙しく動き回る。だが、夜は全ての者に再び訪れた安息を
享受する機会を等しく与えた。平穏と引き替えに、失われるべき
代価としての魂にも、等しさに変わりは無かった。
川べりに佇む望に寄り添うシアの心は晴れやかだった。だが、
最後の時間を刻む砂時計の流れが、シアの心を締めつける。
初めての心を紡ぐ風、そして初めての涙は
望の瞳に映る事は無かった。
[ 風の心 ]
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