タルン カッペ
第十三章   妖 精 の 帽 子


     凍り付いたように動けぬ望達の目の前で、炎のマンドラゴラは
     ロートの顔で微笑むと黄金の果実を産み落した。
     シアの悲痛な叫びが望等を叩く。大地に吸い込まれた果実が無数の
     炎の芽を吹き、火の侵掠が始まる。火が全てを飲み込み生き物のように
     大地を舐めていく。自らをおとりに炎を誘う望が風を集める。
     その胸にペンダントが青く輝きを放っていた。
     
     

[ 風の心 ] or NEXT STORYor GRAPHIC(挿し絵)



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