WISH
第八章    願    い


     そこにある「世界」
     ただそれだけで愛しいその「世界」が未来に与えたのは、
     「物」としての存在だけであった。
     未来を受け入れてくれる世界はこの時間にはないのだろうか?
     想う間も与えず、ヴァイスハイトの放った光条が
     未来の身体を抉り焦がし、赤い火花が血の色を写して迸った。
     

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