TELL MY HEART
第九章 告 白
失われたものが胸郭に穿った穴を、人はどうやって埋めるのか。
喧騒と静寂とが波のように寄せては返す、奇妙な熱気渦巻く中で、
龍は一人、練気を続ける。
ティアが引き起こす災厄と、その災厄の渦に飲み込まれる人々に
背を向けて、ただ、自分の敵だけをその目に写して。
そんな龍に未来は言葉をかける。別人の様なその瞳と言葉に
よりも驚く内容を、彼女の唇は静かに綴った。
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